映画「怒りの葡萄」の中で主人公の青年が最後に言った言葉が気になる。
「人間の魂(ソウル)は大きな魂の一部なんだ。その大きな魂は皆につながっている」
砂嵐と地主と悪徳銀行によって土地を追われた農民。葡萄の一粒一粒が農民の魂でありこの一粒一粒から葡萄はできている。またそれは農民の魂、怒りという果汁からできている。
この時代、労働は糧を得る手段だった。お金を稼ぐために身を削り働いたのだ。
でも現代の若者は新たな価値観で労働を見ている。あるドラマの中で都会で残業の日々に疲れたひとりの少女が、祖母のいる漁村で見つけた人生観だ。夜明けと共に、牛乳配達を終える彼女はつぶやく。「お金を稼ぐより、時間を稼ぐ働き方がいい」と。生きている喜びを感じる生き方。労働に新たに意味を見つけたのだ。「何もしないこと」に罪悪感を感じることなく、解放することで新鮮な詩的な感動を見出したのだ。